全のゼロ地点(4/4)|vol.71

願望実現

過去は記憶の中、未来は予測の中にしか存在しません。時間というものは実在ではないのです。過去と未来、そして「今」には決定的な違いがあります。過去は一時間前、一日前、一週間前、一ヶ月前、一年前、十年前、何年何月何時何分何秒という風に無数の点が存在します。未来についても然りです。しかし、「今」という点は常に一点しかありません。

過去を思い出したり、未来を思い描いたりすることは「今」しか行えません。よって過去も未来も「今」に包括されます。「今」というのは過去と未来の中間地点を指すのではなく、過去と未来を含めた全てが起こっている点を指しています。全てのことはその一点でしか起こっていないのです。

「今ここ」とは、時間や場所の概念ではありません。「全てが起こっている点」「全てがある場」と言い換えた方が正確です。単に「今ここ」と聞いてしまうと、どうしても時間や場所を連想してしまいます。それが間違いというわけではないのですが、それで「今ここ」をイメージすると、本来伝えたいこととはかなり異なるニュアンスとなるでしょう。

「今ここ」という「全てが起こっている場」で果たして何が起こっているのかをよく見てください。客観的に淡々と見てみるのです。全てのものが変化しています。変化しないものはなく、全てが常に変化の渦中にあります。その変化の途中経過を細切れに掴んでいるのが「今ここ」という点です。言い換えれば「今ここ」とは変化の途中の最新の状態といえるでしょう。

つまり「今ここ」とは時間と場所の概念ではなく、最先端であり唯一無二の地点のことです。そこは全てがあると同時に、認識がなければ何も起こっていない地点でもあります。そこで何があるか、何が起こったのかを判断した結果が現実なのです。

あなたは現実を見ているのではなく、絶え間ない変化の様を認識しているのです。何かが起こっているのではなく、何かが動いているのでもありません。変化しているのです。「今ここ」というワードにピンとこなかったり、時間や場所の概念を想起してしまうという人は別の言葉に置き換えても構いません。あなたが感覚さえわかっていれば言葉はなんでもいいのです。

「今ここ」とは「ゼロ地点」です。全てがあると同時に何も起こっていないその無色透明の地点で何を認識するかです。認識するから「ある」。認識された以外の部分には、認識されなかったものが「ある」。認識されたものも、認識された以外のものも全てが同時にあるのです。

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