あなたは「お金がなくて苦しい」と言いながら「お金がない自分」のシミュレーションをやめようとしません。想像するのは、お金がないことによって起こるかもしれないことばかりです。「お金がない立場」を取り続け、その立場からシミュレーションを観察しているのですから、「お金がある立場」を一向に観察できないのは当たり前といえば当たり前でしょう。
現実とは結局、どんな立場で、どんな前提でシミュレーションを行うかだけの話です。もしあなたが常々「お金がない」と思っているのなら、あなたは「お金がない自分」というポジションから「お金がない自分がいる世界」を観察していることになります。
あなたが信じている現実は、正確には「現実シミュレーター」です。どのような設定の自分でシミュレーションするかです。あなたは「お金がない」のではありません。「お金がない自分」という設定のシミュレーションを観察しているのです。あなたは「そうである」のではなく「そう設定されている」だけです。今見ているシミュレーションが苦痛なら、違う自分を設定したシミュレーションを見ればいいだけの話です。
現実という確固としたものがあるのではありません。このシミュレーションは、主人公たる「自分」がどのようなものであるかという設定に沿って展開していきます。現実がシミュレーションだとすると、それを見ている「自分」はシミュレーターそのものです。「自分」というシミュレーターが、どのようなシミュレーションをしたいか設定し、シミュレートした結果が現実なのです。最初から最後まで全て「自分」の自作自演なのです。
どんなシミュレーションが行われているかは、あなたの目の前で展開している現実が如実に物語っています。あなたが普段考えていたり、こんなことが起こったと認識していること。それがあなたのシミュレーションのテーマです。簡単に言うと、「どんな自分なら、どんなことが起こるか」を見ているということです。
あなたの願望はそもそも叶いません。仮にあなたが「お金がない自分」というシミュレーションを行っているとします。「お金がない自分」の願望は「お金持ちになりたい」となるでしょう。しかし、あなたの設定は「お金のない自分」です。
あなたがもし「お金持ちになる」という願望を実現させたとしたら、「お金がない自分」というシミュレーションが根本から崩れることになります。残念ながらそんなことは起こりません。シミュレーションは「お金がない自分」というあなたの設定を忠実にシミュレートします。あなたの設定が「お金がない自分」である以上、「お金持ちの自分」のシミュレーションになることはないのです。


