できないというブレーキ(2/4)|vol.101

願望実現

あなたの願望が「お金持ちになりたい」だとします。その答えは「なれるかなれないかわからないし、それを決めるのはあなたではない」です。どうでしょう。「なれない」「難しい」「どうしたら」と悶々とするより、よっぽどスッキリするのではないでしょうか。一抹の寂しさを感じるとは思いますが、その潔さが大事です。

「できるできない」「なれるなれない」の判断から下りると逆に可能性は広がるのです。奇跡でも起きない限りできない可能性が高いというより、現状ではできる可能性もできない可能性も両方あるという方が格段に良い状態といえます。

願望を叶えるための最もシンプルな方法は願望を持たないことです。そもそも願望とは叶わないことが前提となっているのです。裏を返せば、叶わないと思っているから願望であるとも言えます。これまで願望として持っていたものは目標とするといいでしょう。願望というと、どうしても叶えたいし、叶わないと嫌だというネガティブな気分になるでしょう。

一方、目標としておくと達成できるかもしれないしできないかもしれません。できなかったとしても死活問題ではないというニュアンスにならないでしょうか。願望を特別視するのをやめて、もっと柔らかく軽いものにすればいいのです。

願望と目標の違いは、達成が死活問題か否かです。願望とはなれないと思っているものになりたいと願っている状態、目標はなれていないけどなろうとしている状態です。結果の観点から言うと、結果が出なければならないのが願望、結果を委ねているのが目標です。

願望と目標の違いについてのもう一つの見方は、願望は結果をコントロールしようとしている状態、目標は結果を委ねている状態です。しかし、結果は自分以外の動向に左右されることもあり、あなたにはどうすることもできないことが多々あります。結果を委ねるというより、委ねるより他ないのです。

願望実現について語るときに「願望を諦める」という表現があります。これは個人的な感想なのですが、この言葉ほど不親切で誤解を招く表現はないように思います。誰が最初に言い出したのかはわかりませんが、余計に混乱が生じるのではないかと思うのです。

願望を諦めなさいと言われても、どうやって諦めるのかわからないし、そもそも願望を諦めた状態がどんなものかもわかりません。そして、間違いなく「諦められない」という思考とぶつかることになります。

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