優先すべきは思考か感情か(2/4)|vol.33

願望実現

害の思考を相手にしないことです。思考そのものはただそこにあるだけで良くも悪くもありません。つまり、全ての物事は良くも悪くもないのです。あなたは自身が見たり聞いたりした出来事に対して、最初から良し悪しが決まっているように感じているかもしれません。

けれど出来事の良し悪しというのは、それに対してどう感じたかによって決まるのです。悪い出来事が起こったのではなく、ある出来事を思考によって悪い出来事と認めたということなのです。

益の思考か害の思考かは、あなたがどう感じたかで判断できることは既に述べた通りです。気分が良ければ益、気分が悪ければ害です。害の思考は何も生みません。正確には悪い出来事が出来上がるだけです。

それ以上、あなたに何かを与えてくれるわけでもないし、アドバイスをくれるわけでも改善してくれるわけでもありません。害の思考を掴まえ続けて起こることは、ただただ悪い出来事の再生産なのです。

かといって、益の思考を充満させなさいと言っているわけでもありません。確かに益の思考が充満していれば、あなたにとっては良い出来事ばかりとなるかもしれません。ポジティブな人の中には自然とそうした生き方をしている人もいるでしょう。

しかし、注目すべきは害の思考の方なのです。なぜなら、害の思考が悪い出来事そのものであるからです。益の思考を追い求めるより、害の思考を捨てる方が手っ取り早いのです。

気分が悪くなる思考はどんなものであれ持っていてもあなたのためになりません。忘れられない怒りや悔しさもあるかもしれません。けれど、あなたが嫌な気分になってしまう以上、それらはあなたのためにならないのです。

一口に悪い思考と言っても様々あることでしょう。簡単には手放せないものもあるかもしれません。積年の恨みなどは特にそうなります。考えたら嫌な気分になるとわかっていてもやめられないというのもまた苦しいものです。

悪い思考を掴まないポイントは、判断基準を簡略化することです。先ほどから述べている通り、出来事の良し悪しは思考の良し悪しであり、思考の良し悪しは気分の良し悪しです。シンプルにその基準を守れば良いのです。つまり、思考の内容に注目しないことです。

内容に注目するから、これは手放せる、これは掴んだままというブレが生じてしまうのです。判断基準をひたすら自分の気分に置き、思考の内容については度外視です。気分が悪くなる思考なら、どんな内容であれ「これは自分のためにならない考えだ」と認める。それを続けてみると良いでしょう。

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