理想と現実のギャップ(3/4)|vol.3

願望実現

あなたは常に新しい映像を見ています。昨日とは全く違う新しい映像が見えているのですから、昨日とは全く違う新しい考え方をしてもいいのです。全てが生まれて初めて見る映像であるのに「現実に変化がない」と嘆き続けていないでしょうか。変わっていないのは現実ではなく、あなたの方ではないのでしょうか。

あなたはどんなに新しい映像を見ても、いつも同じような思考を繰り返して代わり映えしない現実を味わっているでしょう。仮に今目にしている映像が映画のようなものだとしましょう。昨日のあなたはそれに「悲観」というタイトルをつけたとします。今日の映像は昨日のものとは全く違うのですから「幸福」というタイトルをつけても構わないはずなのですが、なぜか今日も「悲観」の続きを見ようとしてしまいます。

あなたは今見ている映像とは全く関係のない昨日と同じ悩みを継続させているのです。リアルタイムの映像を見てそう判断しているわけではなく、現実は変化していないだろうという前提で物事を見ているのです。

物事が何も進んでいないように感じる。悩みを抱えているときはそうなっていませんか?一日中、悩みについて考えているときは、どんな映像を見ても旧態依然の思考が固定されたままになるのです。

もし、あなたが今現実に落胆したり、果ては絶望しているとしても問題ありません。そんなお気楽な状況じゃないんだよ、という方も中にはいるかもしれませんが、落胆や絶望といった一般的にはネガティブと捉えられる感情は全ての面で悪というわけではありません。

前述の通り、あなたがネガティブな感情を味わうのは、あなたの理想と現実にギャップがあるからです。あなたは理想を持っているものの、現実がその通りに展開してくれないことに落胆します。そして、理想と現実のギャップを埋めようとすることが夢や願望という形になりますが、これらは全てあなたが理想の自分の姿を想像できるから起こることです。

悩みを抱える人は「理想の自分の姿を想像している人」というカラクリが理解できるのではないでしょうか。逆説的になりますが、あなたは理想を持っているから落ち込むことができるのです。現実を見て落ち込む自分がいたとしても、それは理想を捨てていない証拠なのですから、むしろどんな状況にあっても良くなろうとする自分を褒めてあげてください。ネガティブな感情は、理想の自分を目指そうとするポジティブな思考から発生しているという意外なパラドックスが起こっているのです。

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