あなたの悩みがあなただけのものである以上、最終的にそれを解消するか継続するかはあなたの決定にかかっています。
そもそも悩みというのはどのようにして生まれるのでしょうか。悩みを抱えている人には必ず共通することがあります。悲観的な性格の人?消極的な性格の人?何かにつけて不満の多い人?いえいえ、そんなことではありません。
意外に感じるかもしれませんが、悩みを抱えている人は「理想の自分の姿を想像している人」なのです。考えてもみてください。あなたの現実が思い描いた理想通りに展開しているのなら、果たして悩みを抱えるでしょうか?理想と現実にギャップがあるからこそ悩みが生まれるでしょう。
夢や願望、あるいは目標といったものは、その理想と現実のギャップを埋めようとすることです。このギャップが大きければ大きいほど悩みも深刻化していきます。ギャップを直訳すれば「隔たり」や「溝」という意味になりますが、文字通り理想と現実との間に溝があり、その溝が深まれば深まるほど埋めるのが困難であるように感じるのです。
ではこの溝はどのように生まれ、どうすれば埋めることができるのでしょうか。溝を埋めて理想と現実をフラットにすることはできるのでしょうか。もし理想と現実がフラットになったら、現実はあなたの思い描く理想通りの世界になっているのでしょう。
意外なことに、あなたは日々意味もなく悩みを継続させています。あなたから見た現実の景色は昨日とは違うでしょう。それどころか瞬間ごとに景色は変わっていきます。似たような光景はあっても、全く同じ映像は一生のうちで二度とありません。
その瞬間の映像はそのときだけのものなのに、あなたの頭の中は毎日同じような悩みについてグルグル考え続けています。「お金がない。どうしよう」だとか「どうすればあの人は振り向いてくれるんだろう」とか。目の前の映像は刻々と変わっていくのに、あなたの頭の中はちっとも変化していないのです。なるほど「特に代わり映えのない毎日」を体験するのはここにポイントがありそうです。