※この記事は旧サイトに掲載していた記事の復刻版です。
ビデオカメラは淡々と見たままを記録し続けます。例えそれが目を背けたくなるなるような現実であってもです。
僕らは現実をありのまま見ていると思っていますが、必ず思考を経由するのでビデオカメラのようにありのまま捉えているわけではありません。
だからと言って、感情を押し殺してビデオカメラのように現実を見ましょうと言っているのではありません。あなたが現実と思って見ているものの正体を見破りましょう。
僕らは超主観的視点で世界を見ている
あなたの視覚とビデオカメラのレンズが同じ風景を捉えていても、あなたにはビデオカメラにはない機能が備わっています。それは思考を通して状況を把握することです。
自己啓発でも願望実現でも、自分を客観的に見ましょうというアドバイスを聞いたことがあるでしょう。なぜなら僕らはものすごく主観的な視点で物事を見ているからです。
一日のうちで自分の顔を見ている時間はどれくらいあるでしょう?お化粧する分だけ女性の方が長そうですが、それにしても24時間の中で見れば大した時間ではありません。
撮影しているビデオカメラが、そのビデオカメラ自体を撮影できないのと同じように、僕らは自分の顔は鏡を使わなければ見ることができません。
自分で自分を見れないほどの超主観的視点で世界を見ているんです。
主観的視点と客観的視点
僕らは超主観的視点で捉えた映像を現実と思っています。
けれども実際には、その捉えた映像に対して「この映像にはこんな感想を持ちました」と思考が処理した結果が現実です。
僕らは、ありのまま現実を見ているのではなく、思考によって編集された「現実」という題名の映画を観ているんです。
映画の世界に入り込んで主人公と同一化しているのが主観的視点。その映画を鑑賞する立場にいるのが客観的視点です。
僕らは自分以外の視点から世界を見ることができないので、今まで主観的視点に偏っていたのは仕方ないことです。
視点はいつでも変えることができます。映画の主人公視点に自分を置いていたことに気付くことができれば大丈夫です。
「現実」に対するカスタマーレビュー
僕らは「現実」という映画に対して毎日のようにレビューしています。
映画「現実」
【カスタマーレビュー】
私
★☆☆☆☆相変わらず最低の映画です
私
★★☆☆☆あまり面白くないですね
私
★★★☆☆今回のエピソードははまあまあ面白かったです
映画「現実」に対するあなたのカスタマーレビューは、辛口なことが多いのではないでしょうか。
映画「現実」にレビューを寄せたあなたが「もっと幸せな映画はないの!?」と思っていたところに、「この映画を観た人にオススメ」という広告が表示されます。
そのオススメ映画「現実 part.84079」を「今度は素敵なストーリーが観れるかも!」とあなたは観てみることにしました。
ポチッとな。
…。
あなたは、またカスタマーレビューを書き込むでしょう。
映画「現実 part.84079」
【カスタマーレビュー】
私
★☆☆☆☆毎回同じような内容にウンザリ
私
★★☆☆☆マンネリ化した退屈な映画
私
★★★☆☆そろそろ主人公が幸せになるエピソードが見たいです
この映画を創っているのは誰?
あなたは映画「現実」の主人公になりきっています。あまりにもその映画が臨場感に溢れているので、観ているうちに主人公と自分を重ね合わせてしまったんです。
でも実際には、あなたはソファーに寝っ転がってその映画を鑑賞し、カスタマーレビューを書き込む立場です。
では、あなたが観ている映画「現実」は誰が創っているのでしょう?
この映画にエンドロールはありませんが、もしあるとすればそれはこんな表示になるでしょう。
主演 私
脚本 私
撮影 私
監督 私
製作総指揮 私
その他、メイクやら方言指導やら色々な役職があるでしょうけども、結局のところ全部「自分」です。
あなたは自分が創った映画を鑑賞して、自分で感想を抱き、自分でカスタマーレビューを書き込んでいます。
引き寄せの法則や願望実現で「現実は幻想」だとか「現実は自作自演」と言われるのはこのためです。
現実とは今ここの思考のこと
僕らは誰かが創った映画を観ているのではありませんし、観たくもない映画が自分の意思とは関係なく勝手に上映されているのでもありません。
自分が創った映画を自分で鑑賞しているんですから、映画の内容もカスタマーレビューも自分次第で変えることができます。
今までは、映画の主人公になりきってしまっていたので気が付かなかっただけです。あなたは映画のストーリーに翻弄される無力な立場ではありません。
話は遡りますが、映画「現実」は、僕らが五感で捉えた映像を思考が編集して創られています。その映画に対するカスタマーレビューもまた思考が行っています。
現実とはつまり、全てが思考の塊でしかありません。今ここの思考が現実そのものなんです。
魔法のカスタマーレビュー
映画そのものも、それに対するカスタマーレビューも、全てが思考の中でごちゃ混ぜになっています。思考という同じ場所に同時に存在していますから前後関係もありません。
前後関係がないということは、まだ観ていない映画「現実」が上映される前に、先にカスタマーレビューを書いても内容は矛盾しないということです。
この魔法のカスタマーレビューは、映画の内容をレビューに沿ったものに変えてしまう力があります。そもそも映画を創っているのもあなたですから、当たり前と言えば当たり前の話です。
あなたは素敵な映画を観たあとのカスタマーレビューを書いていけばいいんです。あなただけの素敵な映画で全米を泣かせちゃってください!
映画「現実」
【カスタマーレビュー】
私
★★★★★最高の映画です!
私
★★★★★主人公が素敵すぎる!
私
★★★★★この映画に出会えて幸せ!